新幹線びわこ栗東駅について市長への申し入れ
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いかなる名目でも新幹線びわこ栗東駅への費用負担を行わないことについて
日本共産党大津市会議員団
2005/07/27
盛夏の候、貴職におかれましては、ますますご清祥のことと存じます。日ごろは市政発展のためにご尽力賜り、ありがとうございます。
さて、目片市長におかれましては、昨年の市長選挙以来、新幹線びわこ栗東駅(仮称)の建設に伴う大津市の費用負担について、市民の理解を得られないとして、負担を行わないことを表明し、びわこ栗東駅設置促進協議会からの脱退などの措置をとってこられました。
また記者会見などの折にふれて、建設計画そのものについても、新駅の県民・市民にとっての必要性や需要予測の妥当性について、あるいはJRとの負担のあり方についてなど問題点の指摘などを行われてきました。
ところが、県などを中心とする新駅設置促進協議会では、大津市の脱退を認めないばかりか、3億円の費用負担を求めるとする負担案を決定し、推進を図っています。
去る6月24日栗東市議会は、市民多数の反対を押し切って101億円の費用負担を行う補正予算を可決、続いて県議会でも7月臨時議会で県負担分の117億円の費用負担を決定することとしています。
また、県は直接負担をしないとしている大津市に対して、別の方法での負担について、協議を進めるとも報じられています。
目片市長は、(仮称)びわこ栗東駅への建設費用負担は行わないが、一方で他の分野での負担はすると言ってこられました。
3月には「県が私どもに協力要請されるとするなら、そういうメニューをお作りになって、結果迂回してそこへ行っているのかどうかは私ども追跡しませんから、そういうような手法もひとつあるのではないかと暗に申し上げているわけで」と述べ、一部の報道機関が負担を容認したと報じました。
6月議会でのわが党の質問に対しても、「ほかの方法で県との連携・パートナーシップをきちっと保持していきたい」と述べ、このような迂回による費用負担を否定されませんでした。
しかし、市長も指摘しておられるように、今回の新幹線びわこ栗東駅の建設は、JR東海の「のぞみ」新型車両導入による待避駅として建設されるもので、既存のJR線との接続の不便さから見ても県が予測している県民の利用は見込むことができないものであり、ほぼ全額を県民が負担するという費用負担のあり方は、道理のないものと言わなければなりません。
滋賀県は、県民的な合意の得られない新幹線びわこ栗東駅の建設に多額の税金を注ぎ込もうとする一方で、財政危機が深刻だとして財政改革指針を打ち出し、福祉・医療などをはじめとして市町や県民への財政負担を増やしています。
目片市長の「迂回による費用負担」はこのような県のやり方に拍車をかけるものであり、断じて認められるものではありません。
びわこ栗東駅の建設費負担は、直接的負担であれ、間接的負担であれ、市民の理解・合意を得られないことに変わりはありません。
よって、どのような名目であれ、大津市がびわこ栗東駅への負担を行わないよう、あらためて強く申し入れるものです。
以上