大震災で最も悲惨な被害を受けたのは被災地の住民の方であり、地域の暮らしと経済を支えてきた農林漁業と中小企業です。津波被害が大きかった地域の就業者数は84万人に上ります。
復興のためには、住民の生活再建こそ最優先にすべきです。被災者への個人補償を大幅に引き上げるとともに、被災自治体への十分な財政支援、農林漁業・中小企業への従来の枠組みを超えた支援と補償が必要です。
財源は、大企業減税の中止、米軍への思いやり予算の見直しなど、不要不急の施策を見直せばつくれます。また「震災復興国債」を発行して大企業に引き受けを要請し、244兆円にのぼる大企業の内部留保(ためこみ金)を復興に活用することを提案します。
福井県の原子力発電所からの距離。
緑 の部分が大津市。
今回の震災で発生した福島原子力発電所の事故は、「原発銀座」と言われる福井原発の隣に位置する滋賀県にとっても大問題です。
大津市は、原発から30〜80キロの圏内に入り、琵琶湖およびその上流の河川汚染による飲料水などの放射能汚染の危険もあります。
福井県の原発をはじめ、全国で総点検をおこない必要な安全対策を講じるとともに、新増設の計画を中止し、自然エネルギーの活用へ、国のエネルギー政策の抜本的転換を求めます。
また、原子力安全委員会などの、原発の安全チェックする機関を、原子力推進の機関から独立して設置すべきです。
日本共産党のこれらの指摘に、首相も検討を約束しました。
大津市の防災について
大津市防災計画に原子力災害への対応を盛り込むよう、議会でくり返し質問
党市議団は、1995年の高速増殖炉「もんじゅ」の事故などをうけて、50キロ圏内に入る大津市でも「地域防災計画」に原子力災害への対応を入れるべきと、くり返し議会で取り上げてきました。
あらためて大津市の防災計画の見直しをおこなうべきです。
党市議団は、「市役所の移転新築よりも学校の耐震化を急げ」と主張。他市の耐震化の実例も調査し提案してきました。
現在、小・中学校の耐震改修は今年でほぼ完了するまで前進し、市役所は移転計画を中止し、耐震補強工事をおこないました。ひきつづき、幼稚園など公共施設の耐震改修を求めていきます。
また
- 耐震防火水槽の増設
- 個人住宅の耐震改修への補助制度の利用拡大など、耐震化の促進
- ハザードマップに基づく、防災対策の総点検
- 災害対応の強化・充実のため、基準消防力に満たない消防職員の増員
- 消防団の設備の充実。自主防災組織、自治会等の防災用機材への補助の充実
- 地域に密着したきめ細かな防災体制が求められており、それを阻害する市町村消防の広域化に反対すること
などが必要です。